映画『背 se』公式サイト

詩人・吉増剛造とオルタナティブロックバンド・空間現代がスクリーンで対峙する圧倒的62分!
『眠り姫』『のんきな姉さん』の七里圭が満を持してドキュメンタリー映画に挑む

映画『背 se』公式サイト

イントロダクション

80歳を超えてなお旺盛な創作活動を続ける、日本を代表する現代詩人・吉増剛造。本作は彼が、先鋭的なオルタナティブロックバンド・空間現代と、京都の小さなライブハウス「外」で2019年に行った、ある朗読ライブ《背》の記録だ。
吉増剛造はその年の夏、かつて津波を引き起こした海に面する宿の小部屋で、窓の向こうの海に浮かぶ霊島・金華山を眺めながら、その地に足を踏み入れることなく、思いを馳せた。それは今、世界が閉ざされる経験をした後の我々には、予見的で、象徴的にも感じる。
マスクや目隠しを用いながら、声の限りに叫び、録音を再生し、ありったけの力で透明なガラスにドローイングする……鬼気迫るライブ・パフォーマンスの全編を凝視して、詩人の言葉の「背」後を浮き彫りにする。監督は七里圭。自身初の長編ドキュメンタリー映画となる本作で、生身のふたつの魂の激突をありのままに映し出す。

プロフィール

吉増剛造詩人

1939年東京生まれ。 慶応義塾大学文学部卒業。 大学在学中に詩誌「ドラムカン」に拠って、疾走する言語感覚と破裂寸前のイメージで、60年代詩人の旗手として詩壇に登場。 1964年、第一詩集『出発』刊行以来、半世紀にわたって、日本各地、世界各地を旅して、さまざまな土地の精霊や他者の声を呼び込んだ詩空間へとフェーズを変えながら、現代詩の先端を拓きつづける。 詩集に『黄金詩篇』『草書で書かれた、川』『オシリス、石ノ神』『螺旋歌』『怪物君』など多数。また『わたしは燃えたつ蜃気楼』『生涯は夢の中径――折口信夫と歩行』など多数の評論があり、朗読パフォーマンスの先駆者としても国内外で活躍。 近年は、『表紙 omote-gami 』(毎日芸術賞)などの自身の詩と組み合わせた多重露光の写真表現や、「 gozo-ciné 」と呼ばれる詩のドキュメントを表す映像作品、銅板に文字を打刻するオブジェ制作など、視聴覚をはじめ五感を研ぎ澄ませた未踏の領域を切り拓いている。 2015年文化功労者、藝術院賞・恩賜賞を贈られる。 日本藝術院会員。 2016年に東京国立近代美術館にて「声ノマ 全身詩人、吉増剛造」展、2017年から2018年に、足利市立美術館、沖縄県立博物館・美術館、松濤美術館にて「涯テノ詩聲 詩人吉増剛造展」が開催される。

吉増剛造

空間現代

2006年、野口順哉(Gt,Vo)、古谷野慶輔(Ba)、山田英晶(Dr)の3人によって結成。編集・複製・反復・エラー的な発想で制作された楽曲をスリーピースバンドの形態で演奏。これによるねじれ、 負荷がもたらすユーモラスかつストイックなライブパフォーマンスを特徴とする。2016年9月、活動の場を東京から京都へ移し、自身の制作および公演の拠点としてライブハウス「外」を左京区・錦林車庫前に開場。ECDやMoe and ghosts、灰野敬二などのミュージシャンをはじめ、劇団・地点、飴屋法水、contact Gonzoなど、先鋭的なアーティスト達とのジャンルを超えた作品制作、ライブも数多く実施している。2019年度、京都市芸術文化特別奨励者。
オフィシャルサイト:http://kukangendai.com

空間現代
Photo:Kei Murata

七里圭

1967年生まれ。早稲田大学卒。シネマ研究会に所属し、先輩の手伝いから映画製作の現場で働くようになる。約10年間の助監督経験、テレビドラマ等の演出を経て、『のんきな姉さん』、短編『夢で逢えたら』(ともに2004)で監督デビュー。その後、声と気配で物語をつづる異色の作品『眠り姫』(2007/サラウンドリマスター版2016)を発表。この作品が、現在まで15年間毎年アンコール上映を繰り返し、代表作となる。
一方で、建築家と共作した『DUBHOUSE』(2012)が国際的な評価を得る。この頃から、他ジャンルのアーチストとのコラボレーション作品も多くなり、「音から作る映画」プロジェクト(2014~2018)、舞台上演「清掃する女」(2019)など実験的な映画制作、映像パフォーマンスも手掛けるようになる。2020年にはロックダウン直前のベルリンとパリで招聘公演が催され、2021年には早稲田大学に開設された村上春樹ライブラリーのイメージ映像、2022年には開館記念映画を監督した。
2017年、山形国際ドキュメンタリー映画祭インターナショナル・コンペティション審査員。2003年から2016年までTBS「THE世界遺産」の構成作家も務めた。2019年より多摩美術大学非常勤講師。最初の作品は、高校時代にPFF‘85に入選した(推薦:大島渚)8㎜映画『時をかける症状』(1984)。
オフィシャルサイト:http://keishichiri.com/jp

七里圭

劇場情報

都道府県 上映会場 電話番号 公開日 備考
東京都 下高井戸シネマ 03-3328-1008 6/10(土)~16(金) 『DUBHOUSE』3号プリント都内初上映
沖縄県 よしもと南の島パニパニシネマ PALI GALLERY 0980-75-3215 5/13(土) 高嶺剛監督作品・吉増剛造関連作品上映会『パラダイスビュー』『変魚路』
兵庫県 元町映画館 078-366-2636 2/11(土)〜2/17(金)
東京都 新宿ケイズシネマ 03-3352-2471 10/8(土)~28(金)
大阪府 シネヌーヴォ 06-6582-1416 11/5(土)~15(火) デジタルリマスター版『のんきな姉さん』『夢で逢えたら』上映
神奈川県 横浜シネマリン 045-341-3180 11/12(土)~18(金)、12/24(土)~30(金)
京都府 出町座 075-203-9862 11/25(金)~12/15(木) 七里圭監督特集
鹿児島県 ガーデンズシネマ 099-222-8746 11/26(土)
福岡県 福岡市総合図書館 092-852-0608 12/4(日) 特集上映「映画の辺境(エッジ)へ~監督・七里圭スペシャル」
愛知県 名古屋シネマテーク 052-733-3959 12/10(土)~16(金)

イベント情報

福岡市総合図書館映像ホール・シネラ

12/4(日)
14::00 上映
『背 吉増剛造×空間現代』+ 村上春樹ライブラリー・イメージ映像「The Strange Library」
15:20~16:20 講演:七里監督
「映画渡世 辺境(エッヂ)の巻」
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12/1(木)~4(日)
特集上映 映画の辺境(エッジ)へ ~七里圭監督スペシャル
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京都・出町座 劇場イベント

アフタートーク

11/25(金)17:25の回
空間現代(野口順哉さん、古谷野慶輔さん、山田英晶さん)× 七里監督
11/26(土)17:25の回
北小路隆志さん(映画評論家・京都芸術大学映画学科教授)× 七里監督
11/29(火)17:25の回
吉増剛造さん(詩人)
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11/25(金)〜12/8(木)
七里圭監督特集2022

【A】 のんきな姉さん(デジタルリマスター版)+ La Boussole 
【B】 眠り姫(サラウンドリマスター版)+ 村上春樹ライブラリー・イメージ映像「The Strange Library」 
【C】 ホッテントットエプロン‐スケッチ + 夢で逢えたら
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京都・外soto soto-kyoto.jp

11/12(土)〜12/1(木)
展示:「背」吉増剛造×空間現代

開館時間|平日 15:00-20:00(月曜・火曜休館) 土日祝 13:00-19:00
※11/30(水)のみイベント開催のため18:00閉館
観覧料|500円
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11/30(水)
アフタートーク

吉増剛造 × 保坂健二朗(滋賀県立美術館ディレクター・館長)
開場 18:45 開演 19:00
予約 1,500円(人数限定、要予約) 配信 1,000円
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11月5日(土)

大阪シネヌーヴォ 七里監督トーク

※11/5(土)~11(金)に「のんきな姉さん」「夢で逢えたら」デジタルリマスター版が上映されます。
詳細はこちら

新宿ケイズシネマ劇場イベント

アフタートーク

10月8日(土) 初日舞台挨拶 吉増剛造さん
10月18日(火) 山下澄人さん(小説家・劇作家・演出家・俳優)×七里監督
10月20日(木) 飴屋法水さん(演出家・美術家・作家・パフォーマー)×七里監督

特別同時上映

七里圭監督作品・村上春樹ライブラリー・イメージ映像
(2021年/10分フルヴァージョン※劇場初公開)
10/9(日)、10(祝)、15(土)、16(日)、22(土)、23(日)の各回上映前

MHL

10月15日(土)

《燃えあがる映画小屋~リターンズ》

ゲスト:吉増剛造、七里圭
会場:アテネ・フランセ文化センター
上映作品:デジタル・レストア版『のんきな姉さん』『夢で会えたら』初上映!

8月26日(金)

Reborn-Art Festival 常設作品《room キンカザン》関連企画 ①

映画『背 吉増剛造×空間現代』先行上映会
会場:IRORI 石巻(石巻市中央二丁目10-2-1F)
出演:七里圭 吉増剛造
www.reborn-art-fes.jp/topic/yoshimasu-event/